それでは前回記事の続きから、
1:20
看護師に家族が傍にいると甘えがでるので、妻は帰るようにと言われたらしい。一連の私の行動は、病院側には甘えている患者と受けとめられたらしい。妻が看護師にもう夜中なので帰れないと言うと、空いてる病室で仮眠を取らせてもらったそうだ。
6:00過ぎ
妻が帰宅する。こんなに大事になるとは、想像もしていなかった。私もネットで事前に軽く調べたつもりだったが、激痛とかのたうちまわるとか、そのような記述は見当たらなかった。痛みの感じ方は個人差があると承知していたつもりだが、個人差にも限度があると思っていた。こんなに痛い目にあうくらいなら、事前にもっとよく調べるべきだった。
私としては、腹腔鏡下手術法とメッシュ術法の二択で、腹腔鏡下は地元の近辺に対応している病院がなかったし、まだ新しい技術でリスクも高いという不安があった。
遠方の知らない病院にわざわざ出向いて、不安とリスクのある手術をお願いするより、地元で知っている病院で、実績の多い安全と思われる手術をお願いしたつもりだったので、私の選択に問題があったとは、到底思えなかった。しかし、現実は術後の激痛を味わい、病院側には甘えている患者と思われてしまったようだった。
冷静に考えれば、手術は、手術。同意書に署名したり、全身麻酔をしたりするわけだから、もっと慎重に検討すべきだった。痛みと格闘しながら、ひたすら後悔させられた。
因みに私の場合、左右同時に手術をお願いした。一般的には、片側一方を手術するケースが殆どだそうだ。激痛を感じたのは、症状が重かったと言われた左側の方だった。
痛みが引いてから気付いたが、手術した右側は殆ど痛みを感じていなかった。右側程度の痛みであれば、確かに全然たいしたことはなかった。私がネットで事前に調べた情報は、おそらく私の場合の右側の手術のようなケースだったのだと思った。これならば簡単な手術、術後にわりと早く普通の日常生活に戻れる、という話も素直に頷けると思った。
同じ手術方法でも症状の程度によって、患者の痛みの感じ方は極端に違います。鼠径ヘルニアの診断を受けた場合、症状の程度の確認は絶対に必要だと思いました。素人なので細かいことは言えませんが、鼠径ヘルニアという言葉でひとくくりにしてしまうと、とても危険だと思います。同じ病気でも症状の程度によっては相当な違いがあると思いました。